前回の図を覚えれましたか?
ここで重要なことは中央のナディ、スシュムナーを通してプラーナを上昇させることです。
レッスン7とレッスン8の図をしっかりと覚えましょう。
⑴3つの主要なナディ
イダー ピンガラー スシュムナー
⑵7つのチャクラの位置
⑶クセトラムの位置。
⑷頭部のナディ
⑸アジュナーチャクラと クセトラムの位置関係(ブルマディヤとメドウラ)
⑹サハスララチャクラと クセトラムの位置関係(ブレグマとビンドウービサルガ)
レッスン9 チャクラの位置を定める
プラナヤマの実践により無知は一掃され、内なる自己の知識がつまびらかになる。
シャーマ・チャラン・ラヒリ
ヨガで重要なのは自分自身について知ることです。
なぜなら、真理は私たちの内奥に存在しているからです。
この真理、エッセンス、魂、アートマンは、レッスン6で述べたように、
様々なエネルギーのパンチャ・コーシャの中で見失われています。
私たちが内なる体を認識できないのは、
私たちが内なるエネルギーを認識していないのが理由です。
様々な思考、乱高下する感情、五感から入っていくる数多くの情報と刺激、
そして、それにフィードバックして起こる、
内的な思いや感情、行動によって生じる感覚などなど。
心はお酒に酔ってサソリに刺された猿のように暴れており、
いっときも休むことがありません。
心や体にはサムスカーラという、
いわば潜在意識に刻まれた記憶にもとづいて反応し行動する性質があります。
ですから事実ではないことにも反応して、
本来起きていない出来事にも怒り、悲しみ、混乱してしまうのです。
今という現実を生きることができず、未来と過去への妄念に流されています。
結局、私たちは「夢遊病者」ような存在と言えるでしょう。
このような状態では、生きているとは言えないでしょう。
最近、ヴィパッサナー瞑想(マインドフルネス)が、
欧米経由で日本にもたらされてブームになっています。
もともとマインドフルネスの教えはヨガの教えでもあり、
その中心にあるのが、呼吸を通じて内なる体を認識する瞑想です。
つまり、プラナヤマのことですね。
「アーナーパーナサティ(出入息念経)」という仏陀の教えが最古のものと言われています。
残念ながら、多くの人が学んでいるマインドフルネスには大切なものが欠けています。
それは、シャクティー、
クンダリニーの教えです。
私自身、ヴィパッサナーを学んできたので、
大変素晴らしい教えであることは間違いないと思ってます。
しかし、自己認識にはクンダリニーの教えがなければ到達するのは困難でしょう。
なぜならば、様々な内的なエネルギーが私たちの内部で嵐を起こしているからです。
このようなエネルギーを一つの方向へと向けなければなりません。
プラーナと呼ばれるエネルギー(プラーナには数多くの種類と働きがあります)を、
一定の方向へ向けることで、人は一つの統一された存在になるのです。
それがサマディと言われるものであり、この時人は神と言われる崇高な存在と一つになります。
これがヨガの「結びつける」という言葉の意味です。
ですから、瞑想は大変重要で、是非とも皆さんが興味を持つ実践をしていただきたいのですが、
並行して、このクリヤヨガを通じて、内的エネルギーのコントロールを学んでください。
つづく