クンバカとは
呼吸が自発的に停止することを意味します。
これはクリヤヨガによって、
スシュムナや主要なナディが純化されて起こる現象です。
多くのハタヨガの流派で行われているような、
強制的な呼吸の停止ではありません。
多くの人が誤解をして、
時には失神するまで呼吸を止めます。
またオウム などの狂信的な集団は、
実験的にそれを証明しようとしますが、
本来ヨーガは科学的に証明する必要はありません。
自分自身が体験し確かめるものです。
すでに、多くの実験が世界的に行われていますし、
求道者は自我を強めるような実験に関わるべきではないと、
私は考えます。
クリヤヨガで起こる呼吸停止はケバラクンバカと呼ばれます。
この種のクンバカはクリヤヨガの目的の一つです。
またオムカークリヤで求められる技術でもあります。
高度なクリヤの技法では、
このケバラクンバカの修得が必要です。
呼吸の回数を減らし、
停止させることにより寿命を延ばすことができます。
呼吸を観察してみると、
吸気の後に、少しの保息の時間が存在します。
同様に呼気の後にも、少しの休息の時間があります。
クリヤヨガでは、この呼吸停止の時間を探求します。
アンター・クリヤ(アンタール・クリヤ)では
吸気の後に吸気の後に自発的に起こる無呼吸を意味します。
バハヤ(バーヤ)・クンバカは、
呼気の後に自発的に起こる無呼吸を意味します。
科学的、医学的には説明しにくい現象です。
しかし、クリヤヨガの技法を行い続ければ、
読者は自然に呼吸停止を体験します。
最初は1分間に1回程度の呼吸に変化します。
やがて数分間、呼吸が停止していることに気がつくでしょう。
私が最初にケバラクンバカを体験したのは、
20歳の頃ですから30年ほど前です。
ホーン・ソー行法を繰り返し行っていた時です。
少しずつ呼吸が穏やかになり、思考の波も静まり、
ブルマディヤに白い光を見続けていたところ、
呼吸が自然に止まりました。
時間は計っていませんでしたが、5分は超えていたと思います。
びっくりしたために、すぐに呼吸を始めました。
しかしながら、
あくまでもクンバカは思考を停止させるための方便です。
自然に起きても、恐怖を感じたり、心を騒がせずに、
本来の目的である、平安、静謐を求めてください。
OM