クリヤヨガとは
多くの人はクリヤヨーガという特別なヨーガあると考えています。
しかしながら、
ヨーガとは個々における真我とのワンネスを意味しており、
その真我であるアートマンと一つになる方法と、
過程をヨーガと総称しているにすぎません。
クリヤヨーガとは、
ヨーガの特定の部分をフォーカスしたものに過ぎません。
さらに言うとクリヤヨーガとは、
一般的にマハーアヴァターラ・ババジの教えたものとされています。
これさえも、きちんとした定義ではありません。
何故ならば、ババジの弟子はラヒリマハサヤ以外にもおられ、
ラヒリマハサヤの弟子もたくさんおられます。
伝達される技法も弟子によって段階も違えば、
同じ技法、例えばホーンソーンも、バリエーションがあります。
ですから、大事なのは技法ではなく目的なのです。
偉大なパラマハンサ・ヨガナンダ大師の「あるヨギの自叙伝」
のなかで、クリヤヨーガが特別な行法のように強調されたため、
いまだにクリヤの技法を学べば魔法のように全てが変わる、
そのように思われる方が多いのが実情です。
以前から繰り返し述べているように、
クリヤの技法はあくまでも霊的進化の助けになるに過ぎません。
基礎がないのであれば家は立ちませんね。
それは砂の上に立てた家と同じです。
すぐ崩れて何の役にも立ちません。
そこでヨーガ哲学が学びやすい「イエスの生涯と教え」
スワミ・シヴァーナンダ著を出版しました。
ぜひ、この書の中にあるヨーガの真髄を理解してください。
ヨーガとは自我の死、感覚的喜びの放棄、
ハートの開発、新しく生まれること、
の基礎がなければ知的な遊びか、ただの体操になります。
クリヤヨーガとはハ・タヨーガのことであり、
ハタとは太陽と月の婚礼、火と水の結合、
花婿であるキリストと花嫁である教会との婚礼式、
霊の結晶化、内なる霊の誕生、黄金の子の誕生、
つまりクンダリニーヨーガを意味します。
現代ではハタヨーガは体操に成り代わり、
クンダリニーヨーガも超能力を開発する、
怪しいものとなっています。
ですからラージャ・ヨーガ(科学的な視点)が必要なのです。
クリヤヨーガは理論ではありません。
セカンドクリヤイニシエーションの後は、
チャクラの光を見て、音が聞けなければ、
その先に進めません。
SRFで行なっているクリヤヨーガの伝達方法は、
おそらくヨガナンダ大師がヨーガを広めるために、
苦肉の策として採用したのでしょうが、
結果的には本来のヨーガ、クリヤヨーガの学びとしては、
正直問題があると思います。
私自身、SRFの会員でもありますから、
批判めいたことを言いたくはないのですが、
クリヤヨーガを他の団体も含めて学び研究した結果、
多くのクリヤバン(クリヤヨーガの修行者)が、
霊的変化の実感もなく、霊的経験も得られず、
成就に至っていないことを見て非常に残念に思っています。
それは、多くの人が本来の基礎である、
自我の放棄を実践していないのが一つの大きな理由です。
もう一つは、
クリヤヨーガ本来の姿が多くの技法の中で見失われているためです。
そのため、
このブログでは今まで、
セカンドクリヤイニシエーションに至るまでの技法を中心に、
執筆してきましたが、
今後は2つの作品を中心に公開していきます。
一つは21世紀のクリヤヨーガと言える、
インテグラル(総合的な)クリヤの技法を高度な哲学とともに、
公開執筆していきます。
もう一つは、非常に実践的でヨーガの基礎である、
自我の放棄について、スワミ・シヴァーナンダの著作である、
「徳を育て、悪を根絶する方法」を翻訳していき、随時アップしていきます。
どうぞよろしくお願いいたします。