序文
パラマハンサ・ヨガナンダの著作、「永遠からのささやき」は、
私たちが天の父にお祈りするときに、物乞いのように求めてはいけない、
乞食の身分に身をやつすなと教えています。
父親の所有する財産を息子は要求し得ることができます。
私たちの祈りが叶えられない理由は、
私たちが物乞いとして要求するからです。
ですからヨガナンダ師は、深い瞑想の中で、
忘れてしまっていた父との同一性に気づくことが大事なのです。
正しい生き方をすることで、
神が私たちを神ご自身の似姿としてお造りになったことを思い出してください。
この神聖な書物「永遠からのささやき」では、
死んでしまった古い祈りを復活させ、
生き生きとした祈りの力を通して、沈黙しているように見える全能者、
神からの応答を引き出す方法を教授してくれます。
死んだような古い祈りを繰り返す代わりに、
この本では、神を呼び起こす愛で祈りを満たす方法を教えてくれます。
ここで私たちは、ちっぽけな自己による利己的な生活―
それは盲目的で受動的な神への依存ですが、
この極端とも言える生き方を辞める方法を知ります。
私たちの自我ではなく、神に導かれ、
神から与えられた意志力と集中力をどのように使い、
人生のあらゆる面で成功することができるかを学びます。
ヨガナンダ師はこのように諭してくれます。
「私は神の意志により、
識別し、意志し、行動します。
神が、私の識別、意志、行動を、
すべてにおいて、
私が行うべき正しいところへと導いてくださいますように。」
この「永遠からのささやき」で述べられている祈りにより、
神との密接な関わりの中で生じる感情を体感させてくれます。
著者は神とは明確に実態があるものと教えています。
宇宙の神は単なる偶像ではなく、
無限であり壮大無辺に存在する実体であり、
それを私たちは自然、人間、心、物質として捉え認識しています。
私たちは神に集中するために神の偶像を建立してきました。
あらゆる宗教の信者はこの「永遠からのささやき」の祈り、
普遍的な祈りの泉から、恩恵を汲み飲むことができます。
これらの祈りは、知性を求める現代の科学的精神に答えを与えるものです。
この本に載せられている祈りは多種多様であり、
私たち一人一人が、自分の特定のニーズに最も適した祈りを選択できます。
慌てるかのように知性のみでこの神聖な書物を流し読みして、
この神聖な書物にある言葉の植物のように成長する土壌、
悟りの鉱山を通り過ぎることのないように。
ヨガナンダ師のおっしゃるように、
注意深く経験に、そして瞑想というツルハシで深く掘り進めて研究するように。
そうすれば、自己実現という貴重な宝石を手に入れるのです。
読者への私からのお願いです。