イエスの時代の鞭の一つ 鞭の先にかぎ上の針が付いていた
イエスは十字架にかけられる前に
兵士によって 交代交代で鞭打たれた
全身傷がないほど 鞭打たれ 肉が飛び散るほどであった
殴られ 唾を吐きかけられ 鼻は折れ曲がり
全身から血が滴り落ちた
最後に兵士たちは イバラで編んだ王冠を
イエスの頭に押し付けた
その棘は頭蓋骨に食い込んだが
位置が定まらず 何度かそれを繰り返して
一度は顔の前に落ちて イエスの目はひどく傷ついた
そのあと 赤いローブをかけると
「王様 万歳！」と人々は叫びながら
口々に張り手をして 唾を吐きかけ
あしの棒でイバラの冠の上から散々に叩いた
イエスは声も上げずに 耐え忍んだ
力尽きたイエスは 崩れ落ちたが
兵士たちは 無理やり立たせて
あしの棒を持たせた
そして 再び 「王様 万歳！」と叫ぶと
口々に罵り 嘲り笑った
イエスはそのあと 重い十字架の木を運ばされ
何度も 何度も倒れた
膝が傷つき 骨が見えている状態であったが
無理やり立たせて 歩かせた
鞭打ちによって 肋骨がむき出しになっていたが
誰も止めるものはいなかった
これは 私がお祈りのなかで見た姿です。 マリアステファノ
それではスワミジの言葉をお聞きください
これで2章は終わりです。
人類の恩人
義のために迫害されている者は幸いです。
天の御国はその人のものだからです。
わたしのために、ののしられたり、迫害されたり、
また、ありもしないことで悪口雑言を言われたりするとき、
あなたがたは幸いです。
喜びなさい。喜びおどりなさい。
天においてあなたがたの報いは大きいのだから。
あなたがたより前に来た預言者たちも、
そのように迫害されました。
聖人は人類にとって祝福です。
彼らは人類にとって最大の恩人です。
彼らゆえに、世界には平和と幸福があふれます。
なぜなら、栄光ある聖人と神の人たちが、
繰り返し繰り返し生まれることで、
この地上に神の義を再建して来たからです。
それでも、私たちが住む世界の悲劇は、
これら神の人たちが、
人類によって、非難され、磔にされてきたことです。
肉欲の哲学の信者たち、俗世間でのたうち回る虫ども、
官能的で愚かな悪魔の子供たちは、
梟（フクロウ もったいぶった人の意味もある 訳注）が
陽の輝かしい光に耐えることができないように、
神々しい聖人の神聖な輝きに耐えることはできません。
それでも、これらの祝福された聖者たちの神聖な性質は、
悪に抵抗したり、報復したり、
邪悪な者の襲撃から身を守ることさえできないでしょう。
義を支えようと尽力する恵みを受けた人々が、
数えきれない迫害によって、倒れていったことを、
世界の歴史は証ししています。
そして、なんたる驚異の驚異！
このように、彼らは自分の人生を、「主のために」という、
偉大で神聖な義を主張するために人生を犠牲にすることで、
自分たちの使命を果たしたのです。
彼らの人生は崇高なる犠牲そのものであり、
その使命は最高の栄光です。
この自己犠牲という一つの事象こそ、
あらゆる説教よりも人間の心に深く影響を及ぼすものなのです。
そして、このようにして、
この偉大で、祝福された人が、その生涯を犠牲にすることで、
生涯にわたって主義を貫き通したならば、
人々の心に悟りをもたらし始めることになり、
その義の遵守は価値あるものとなります。
人々の心のなかで刷新がおこるにつれ、
悔悛がもたらされ、
最愛な人、燦然たる神の人の救いの血が流された、
悪の道をきっぱりと離れて、
義のみちを選択するようになるでしょう。
聖人というものは、人生を投げ打ってでも、
地上に義を再建するという大きな使命を果たします。
それが神の使命だからです。
この使命を自分のものにする者は真に祝福されたものです。
そのような人は、あらゆる人々にとって、
神、生命の源の泉、光と愛、平和、富と豊穣への、
道を指し示す存在になるのです。
あなた方が最上の恵みの中の恵みに溢れた者となりますように！
あなた方がこのまさにこの生で、
真に祝福されたものになりますように！
