主の使命
預言者イザヤの預言の成就であると宣言しました。
「主の霊が私に降った、なぜなら私は説教し、
そして民を癒し解放するために聖油を注がれた者だからだ」
しかし、
このことがシナゴーグの会堂の人々をひどく怒らせました。
主は神の御子であり、預言者であり、世の光でありましたが、
ナザレの主を知らない人々にとっては、
イエスは大工の息子にしか過ぎなかったのです!
これら不幸せな人々は、イエスをナザレから追い出しました。
主は語りました。
「預言者は自分の故郷では尊敬されないものなのだ」
その後、イエスは弟子と共にカペナウムへ移動しました。
彼がどこに行っても、群衆が彼の周りに集まりました。
彼はすべての人にまことの宗教を説きました。
ある日のこと、
アンドレアとペテロは漁の網を手入れしていました。
いつものように群衆が彼の周りに集まっていたのです。
イエスはペテロの船に座って群衆に福音を説きました。
その時、イエスはペテロに、
「網を深みに投げ入れて沈めてみよ」と勧めました。
ペテロは魚が獲れていなかったので期待などしませんでしたが、
主の言われるがままに網を投げ入れました。
すると、網を引き上げるために仲間の助けが必要なほど、
はちきれそうなほどの魚が獲れたのでした。
主イエスは彼らに向かって言われました。
「私に従いなさい。あなたを人を漁る者にしてあげよう」と。
彼らはその言葉のままに主に従い選ばれし弟子となったのです。
主の親戚は彼の説教と奇妙な福音を耳にしました。
そして、時の権威者たちの怒りを招いていることを知りました。
親戚たちは、主のそばに居て、
彼が権威ある官僚への反対姿勢を止めるように、
説得しなくてはいけないと考えたのです。
主がカペナウムの湖のほとりで説教していたとき、
兄弟たちと母親が彼に会いにきました。
彼らがやってきたことを知らされたとき、
主はこう尋ねました。
「私の母と私の兄弟とは誰のことですか?」
そして自ら答えました。
「さあ御覧なさい私の母と兄弟たちよ」
「神の御言を聞いて行う者こそ、私の母、私の兄弟なのである」
こうして、主はいついつまでも、
人類にとって親しき関係であることを約束したのです。
神の治癒家としてのイエスの名声は、
はるか遠くにまで広がって行きました。
様々な病気を抱えた人々が、
治癒を受けるために遠くから主のもとにやってきました。
ある日、主がいつものように説教していると、
カペナウムのシナゴーグの会堂で、
まさに気が狂った状態の男が主のもとに連れて来られました。
イエスは彼に宿って支配して居た霊を叱責して言ったのです。
「黙れ!彼から出て行け」すると男は正気に戻ったのです。
ペテロの義母は重篤な熱に冒されてましたが、
イエスによって同様に癒されました。
そして何百人もの人々が、主が手を触れるだけで癒されました。
ある日、大勢の群衆が彼に従う中で、
主は丘の上に立ち、かの有名な「山上の説教」を説きました。
主が山をくだろうとすると、
そこへ癩病人が近づき、癒しの恵みのために祈ったのです。
主イエスは触れるだけで彼を治しました。
ある百人隊長が主に近づき、
彼のしもべが家に病気であると言いました。
そこで百人隊長の家にイエスが行き、
心から祈ることを約束すると、
百人隊長は
「主よ、来るには及びません、
ただ主が思し召せば、家にいる患っているしもべは癒されます」
と言ったのです。
イエスはこれを聞いて感心し賞賛しました。
「言っておくが、イスラエルの中でさえ、
わたしはこれほどの信仰を見たことがない」
ルカによる福音書7章1~10
主がしもべを祝福すると、
遠く離れていたにも関わらず、しもべは直ちに治癒したのです。
「主よ、御足労には及びません。
わたしはあなたを自分の屋根の下に
お迎えできるような者ではありません。
ですから、わたしの方からお伺いするのさえ
ふさわしくないと思いました。
ひと言おっしゃってください。
そして、わたしの僕(しもべ)をいやしてください。
わたしも権威のもとに置かれている者ですが、
わたしの下には兵隊がおり、
一人に『行け』と言えば行きますし、
他の一人に『来い』と言えば来ます。
また部下に『これをしろ』と言えば、そのとおりにします」
このことばを聞いてイエスは非常に感心して言われた。
「言っておくが、イスラエルの中でさえ、
わたしはこれほどの信仰を見たことがない」
(ルカ7章67章9節)。