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新連載 ロゴス・マントラ・テウルギア


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ロゴス・マントラム・テウルギア

ノーシスの秘儀

マリア・ステファノ著

中野 憲司 編集

 

 

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    第1章 ロゴス

ロゴスとは

「初めに、言葉があった。

言葉は神とともにあった。

言葉は神であった。」

ヨハネ福音書は、この言葉から始まる。

ヨハネという名前は、

イヨーハーネスという母音から形成される。

つまり、MIYOHANESUという名前は、

MIOAESUという名前から、

AEIOUMSという母音が抽出できる。

このことからヨハネ福音書には言葉、

言霊、神の言葉、

ロゴス・マントラムの秘密が秘められていることは、

誠の神秘学者であれば誰もが知っていることである。

言葉はロゴスであり、

それはカッバラーでは、

アイン・アインソフ・アインソフアウル、

この三つの原理から派生する神聖な光線である。

この三つの原理から七つの階層が生まれ、

世界は誕生した。

七つの階層とは、創世記の七日である。

 

 

言葉とは聖霊であり、その力は性的な力である。

なに一つとして性の力なくして誕生できない。

アメーバーのような単細胞の分裂生殖も、

この第一ロゴスであるアインから生み出された、

第三ロゴスである精霊の力なしには生まれなかった。

アミノ酸からDNAを作ろうとも、

いかなる科学者も命の息吹を吹き込むことはできなかった。

これからも、死すべき運命の人類は成功できないだろう。

 

遥かなる昔の科学と人類の起源

人類の想像し得ない、遥かな昔に人類は誕生した。

疑いようもなく、人類を誕生させたのは、ロゴスたちであり、

それはサバオットと、カッバラーと創世記では呼ばれる。

人類創世の初期の時代に、人類は神々のごとく美しく、

完全であり、万能であった。

残念ながら、自我意識が存在せず、自分の無限の幸福も知らず。

「自分が幸福である」そのように認識できないのは、

幸福とは言えない。そのため、神々の中の多くが人類を娶り、

その結果、人類には自我意識が芽生え、

神々と地球人との間の子(あいのこ)が誕生した。

これが、今の人類の起源である。

 

 

        悲しき蟻たち

メキシコのある地方の郊外で、講演会が終わり、

私は木陰で瞑想をしていた。

そばでは蟻たちの大群が隊列を組んで、

規則正しく、整然と歩んでいた。

深く、深く、私は静寂の中に沈み、

聖なる聖霊に話しかけた。

パーンディールー、PAAAAANNNNNDIIIIIIRRRRRR

マントラを繰り返し唱えながら心臓に集中した。

このマントラは古代から伝わるマントラである。

私の心と意識は静まり、肉体感覚を失い、

聖なる父の世界へと浸透していった。

 

 

突然、長く白い髭を生やした老人が、

目の前に現れたが、その体は真っ白な鳩だった。

「お前は、なにを知りたいか?」

突然の出現と問いかけに驚きながらも、

「聖なる父、聖霊、第三ロゴスよ、

私はこの哀れな蟻たちの起源を知りたい。」

慌てて私は答えた。

聖霊は厳かな表情のまま、

「では、この者に聞け。」と答えると、

閃光が走り姿を消し、

代わりに一位(一人)の女神の様な淑女が現れた。

 

白い日本の着物のような袖のある、

古風な出で立ち。

「私を呼びましたか?」

そのように問いかけてくるその貴婦人は、

先ほどの聖霊と違い、微笑みながらも悲しい目をしていた。

「私は、この蟻たちが、なぜかくも整然と社会を築き、

統率されて勤勉に働くのか知りたいのです。」

そうすると貴婦人は、先ほどよりもさらに微笑みながらも、

目には憂いの光を輝かせ、東洋人のように深くお辞儀すると、

「かくも貴重なご縁をいただき、まことに嬉しゅうございます。」

「この者たちの起源をつまびらかにお教えしましょう。」

そのようにして、

不思議な語り部は、奇しき物語を話し始めたのである。

 

 

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