実践のポイント
この実践で大事なのは、
各チャクラはスシュムナや、
ナディの中心に位置するということです。
一般に知られているチャクラの位置は、正確ではありません。
確かに、チャクラは内分泌腺と関係し、
胸のチャクラは心臓と深い関係があります。
しかし、本来のチャクラの位置はスシュムナと、
イダーとピンガラと深く結びついています。
このような教えは、
シャット・チャクラ・ベーダと呼ばれます。
そして、それはシヴァ神の三鉾で象徴されます。
クリヤプラナヤマのバリエーション
いくつかのバリエーションをお伝えしましょう。
*各チャクラで一呼吸する方法
一呼吸ずつメンタリーにチャクラにとどまり、
ため息をつくようにして息を吐きOMを、
心の中で唱えます。
*各チャクラで意識を止めない
行きと帰りの呼吸と、出発点と目的地、
そして呼吸とともに登り降りするプラーナにのみ
意識を集中します。
その時にOMオームを長く唱えることもできます。
この方法は深い平安を味わうことができます。
*各チャクラで一呼吸していく
マントラを併用します。
OMを唱える。
もしくは、
あなたが信頼するマントラを唱えると良いでしょう。
また拙著「21世紀のクリヤヨガ」でお伝えしたように、
各チャクラに特有のマントラを唱えてもいいでしょう。
クリヤプラナヤマの効用
このエクササイズを通して、
プラーナが内在化していくことでしょう。
パタンジャリのアシュタンガ(八支則)の、
5番目のプラティヤハーラは、
この方法によって具体的に実行できます。
日本語で制感と訳されており、
多くの人は、“感覚と戦い、コントロール”すること、
と考えています。
もちろん、それは間違いではありませんが、
戦う前に、自分の中で何が起きているのかを、
内省する作業が大事なのです。
それが、仏陀の教えた“ヴィッパサナー”なのです。
日本でもマインドフルネスとしてブームになりましたが、
いつものごとく、全く違うもになって伝わっています。
自己コントロールの前に、自己認識があり、
それが、このヴィッパサナーです。
そして、外に向かうプラーナを、
内在化することにより、
自己認識と感覚の制御が完成するのです。
そして、このクリヤプラナヤマこそ、
プラティヤハーラの近道なのです。
OM